ぎっくり腰が癖になるのはなぜ?繰り返す理由や再発予防法を解説!
「ぎっくり腰は癖になる」と耳にしたことのある人もいるのではないでしょうか。
ぎっくり腰は癖になることで知られ、およそ4分の1の人が1年以内に再発しているともいわれています。
なぜ、ぎっくり腰は癖になってしまうのでしょうか?
この記事では、ぎっくり腰が癖になる理由、影響する筋肉、ぎっくり腰を繰り返すときに考えられる病気などについて詳しく解説します。
再発を予防するための対処法についても解説しますので、ぎっくり腰にお悩みの方はぜひ記事を最後までチェックしてみてください。
ぎっくり腰の原因

ぎっくり腰(急性腰痛症)のはっきりした原因は解明されていませんが、一つの原因だけで起こるわけではなく、複数の要因が積み重なることで発症すると考えられています。
一般的にぎっくり腰のリスク要因として挙げられるのは、筋肉の疲労、姿勢の悪さ、筋力や柔軟性の低下などです。
また、加齢や椎間板の変性なども影響しており、このような要因による負担が重なると、ぎっくり腰が起こりやすい状態になります。
リスクの高い状態のところに、以下のような動作が引き金となり、ぎっくり腰が発症します。
- 重たい物を持ち上げるとき
- 急に腰をひねったとき
- 不自然に腰を反らす動作をしたとき
- 洗顔で前かがみになったとき
- 長時間のデスクワーク後に立ち上がるとき
- 硬い床で横になっていて起き上がるとき
- 無理な体勢でくしゃみや咳をしたとき
なぜ?ぎっくり腰が癖になる理由4つ

「ぎっくり腰は一度なると癖になる」といわれますが、実際には癖になるというよりも、「リスクの高い状態(再発しやすい状態)が改善されていない」ことが理由です。
時間の経過によって痛みが治まったとしても、また腰に負担がかかる状態が続けば、ぎっくり腰を引き起こしてしまいます。
ぎっくり腰を繰り返す場合に考えられる理由は主に、以下の4つです。
- 筋力や柔軟性の低下が改善されていない
- 日常的に腰に負担をかける習慣がある
- 身体に歪みがある
- 別の病気から痛みが生じている
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1:筋力や柔軟性の低下が改善されていない
筋力や柔軟性の低下は、ぎっくり腰のリスク要因の一つです。
腹筋や背筋が弱くなると、腰椎を支える力が不足し、重い物を持つ・前かがみになるといった動作で、腰椎や椎間板にかかる負担が大きくなります。
また、柔軟性が低下していると身体が急な動きに対応しきれず、些細な動作でも腰に負担がかかり、筋肉の損傷や炎症を引き起こしやすくなります。
一度ぎっくり腰を起こすと、痛みを恐れて動きを制限してしまいがちです。
その結果、腰や体幹周りの筋肉が使われなくなり、筋力や柔軟性がさらに低下してしまうのです。
2:日常的に腰に負担をかける習慣がある
普段、腰に過度な負荷をかけやすい習慣があることも、ぎっくり腰が癖になりやすい原因です。
例えば、長時間デスクワークで同じ姿勢をとったり、腰だけで重い荷物を持ち上げたり、物を取るときに腰をひねるなどの動作は腰に負担がかかります。
その時だけで見れば大きな負担ではありませんが、こうした習慣が日常的に積み重なると腰の特定部位に疲労が集中し、炎症や筋肉の緊張が起きやすくなって、ぎっくり腰のリスクを高めてしまうのです。
慢性的に負荷がかかっている状態では、ちょっとしたきっかけ(くしゃみ、前かがみなど)で再び発症しやすくなります。
3:身体に歪みがある
姿勢に歪みがあると、左右の筋肉にかかるバランスが崩れ、一部に大きな負担が集中します。
例えば、前かがみや片側に重心をかける癖、いつも同じ肩でカバンを持つ、猫背、ストレートネック(スマホ首)などは、腰に負担をかける原因です。
こうした歪みが改善されないままだと、負担が積み重なり、ぎっくり腰を繰り返すリスクが上がります。
身体の歪みは自分では気付けないことも多く、無自覚のうちに進行することもあり、悪循環を断ち切るためには身体の歪みを治すための根本的な改善治療が必要です。
4:別の病気から痛みが生じている
実は、ぎっくり腰ではない他の病気によって腰痛が引き起こされている可能性もあります。
ぎっくり腰の場合、無理せず適切に過ごしていれば、1週間〜数週間ほどで自然に良くなることが一般的です。
しかし、痛みが長引く場合や何度も痛みを繰り返す場合は、腰椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間関節症、圧迫骨折などの可能性もあります。(病気について詳しくは後述)
ぎっくり腰に影響する筋肉

ぎっくり腰の発症・再発には、いくつかの筋肉の筋力低下・柔軟性低下の影響が考えられます。
ここでは、ぎっくり腰に影響する代表的な筋肉・筋肉群である腸腰筋・広背筋・殿筋群について解説します。
腸腰筋
腸腰筋とは、大腰筋・小腰筋・腸骨筋という3つの筋肉の総称で、腰から脚の付け根にかけて上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉です。
歩行や姿勢の維持、体幹の安定など、日常生活で欠かせない役割を担っており、腸腰筋が硬くなったり弱くなったりすると、前かがみになったときにぎっくり腰になりやすくなります。
広背筋
広背筋は、背中の下部から腰にかけて広がる大きな筋肉で、腕を体の中心に引き寄せる(内転)、後ろに動かす(伸展)、体の内側に捻る(内旋)動作に関わっています。
広背筋の柔軟性が低下すると、身体を捻ったり、物を持ち上げる動作をしたときに腰に負担が集中し、ぎっくり腰のリスクを高めます。
殿筋群
殿筋群(大殿筋・中殿筋・小殿筋など)はお尻周りの筋肉で、骨盤・股関節を安定させ、歩行や立ち上がり動作を支える役割があります。
これらの筋肉が硬くなると、猫背になってしまいがちになり、腰に負担が生じます。
特に、長時間のデスクワークは殿筋群の活動量が落ち、圧迫による負担もかかるため注意が必要です。
ぎっくり腰を繰り返すときに考えられる病気

ぎっくり腰が短期間で再発する、長く続く、激しい痛みが治まらないといった場合、以下のような他の病気が隠れている可能性もあります。
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰椎椎間関節症
- 腰椎すべり症
- 感染性脊椎炎
- 圧迫骨折
全ての人に当てはまるわけではありませんが、ぎっくり腰を繰り返すと、椎間板へも負担がかかり、腰椎椎間板ヘルニアを併発するケースがあります。
上記の他、腰の痛みは内臓の病気が原因で起こるケースもあるため、ぎっくり腰を頻繁に繰り返す場合は一度詳しい検査を受けた方がいいでしょう。
ぎっくり腰になりやすい人の特徴

ぎっくり腰を発症しやすい、または繰り返しやすい人には、共通する特徴があります。以下のような点に心当たりがある場合は、注意が必要です。
- 運動不足・筋力低下
- 身体が硬い
- 悪い姿勢(猫背、反り腰、前かがみ、ストレートネックなど)
- 座りっぱなし・立ちっぱなしなど、長時間同じ姿勢を続ける仕事をしている
- 肥満、体重が増加した
- 骨盤や脊椎のゆがみ・左右差がある
- ストレス・疲労・睡眠不足などで筋肉緊張が高まりやすい
また、「代償動作」を行っている場合も注意が必要です。
代償動作とは、本来使うべき筋肉や関節が痛みや機能低下で動かせないときに、別の部位や動きで無理にかばってしまう動きのことを指します。
例えば膝や足裏に痛みや不調があり、かばう動きをしていると、本来のバランスが崩れて腰に過剰な負担がかかって、ぎっくり腰を引き起こすことがあります。
ぎっくり腰の慢性化につながる「恐怖回避思考」とは?

ぎっくり腰を一度経験すると、「また痛くなるのではないか」「動いたら悪化するかも」と恐怖心を抱く人が少なくありません。
『恐怖回避思考』とは、このような悲観的な思考や不安から、必要以上に動作を制限したり、腰をかばうようになることを指します。
欧米の研究では、恐怖回避思考が腰痛の回復に悪影響を与えることが明らかになっています。
(参考:独立行政法人労働者健康安全機構 中国労災病院 治療就労両立支援センター『職場の腰痛対策 ―勤労者の慢性非特異的腰痛と対処行動についての実態調査―』)
また、心理的ストレスもぎっくり腰に影響する要素です。
心理的ストレスを抱えた状態で物を持ち上げると、姿勢のバランスがわずかに崩れて椎間板に負荷が集中しやすくなるとされています。
(参考:厚生労働省 働くひとのメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳『No.1 ストレスと腰痛』)
ぎっくり腰を癖にしないために!再発予防法

ぎっくり腰を繰り返さないためには、日常的に再発予防に努めることが大切です。
- ぎっくり腰になりやすい姿勢を避ける
- 長時間同じ姿勢を取らない
- 悪い習慣の改善
- くしゃみや咳をするときの体勢に工夫する
- 適度な運動で筋力と柔軟性を保つ
- 寝具を見直す
- 痛みの原因に合った治療を受ける
上記の再発予防法について、それぞれ詳しく解説します。
ぎっくり腰になりやすい姿勢を避ける
日常的に腰を過度に曲げたりひねったりする姿勢はぎっくり腰のリスクになるため、避けましょう。
重い荷物を持つときは膝を曲げて足の力を使う、荷物は身体に近づけて持つ、ひねりを加えず正面から動くといった工夫が大切です。
また、沈み込み過ぎる椅子は背中や腰の支えが不安定になりやすいため、硬めで背筋が伸ばせる椅子を選ぶとよいでしょう。
長時間同じ姿勢を取らない
同じ姿勢を続けると、腰周りの筋肉が硬くなり血流も悪くなってしまいます。
例えばデスクワーク中に軽いストレッチを取り入れるだけでも、筋肉の血流を促し、疲労や緊張の蓄積を防げます。
1時間に1回程度は立ち上がって軽く身体を動かすよう意識してみましょう。
悪い習慣の改善
足を組む、片足重心で立つ、カバンを常に同じ側で持つといった癖は筋肉のバランスを崩し、一部の筋肉に偏った負荷がかかる原因になります。
悪い癖がある場合は、少しずつでも減らしていけるよう意識してみましょう。
ただし、日常の動作の癖は無自覚に行っていることが多く、自覚がないケースも少なくありません。
一度接骨院で相談して、どこに負荷がかかっているか、癖を変えるにはどうしたらいいかなどのアドバイスをもらうのがおすすめです。
くしゃみや咳をするときの体勢に工夫する
くしゃみや咳のときに体勢を崩すと、腰に急激な力がかかって、ぎっくり腰のきっかけになることがあります。
くしゃみや咳が出そうになったら、壁やテーブルなどに手を添えて急激な前屈を避けると、腰にかかる負担を減らせます。
適度な運動で筋力と柔軟性を保つ
ぎっくり腰予防には、腰を支える筋肉(体幹・殿筋・腸腰筋など)の筋力強化と、筋肉の柔軟性を向上させることが大切です。
ヒップリフト、プランクなど簡単にできるトレーニングを取り入れて、筋力アップを行いましょう。
また、膝抱えストレッチ、ハムストリングス伸ばしなどのストレッチは柔軟性を向上させ、腰痛予防につながります。
寝具を見直す
あまりにも柔らかすぎるマットレスや沈み込みが強い布団やマットレスは、睡眠時に腰に負担をかけてしまいます。
ぎっくり腰対策のための寝具としては、体重が均等に分散され、腰をしっかり支えられる高反発タイプのマットレスがおすすめです。
痛みの原因に合った治療を受ける
ぎっくり腰を繰り返す場合は、整形外科で検査や診断を受ける、接骨院で運動療法や筋膜リリースを受けるなど、痛みの原因に合った治療を受けることが大切です。
痛みが長引く、再発頻度が高い、しびれや発熱、排尿異常があるといった場合は、整形外科でレントゲン・MRI等の画像検査を行い、他の病気の可能性がないか確かめてもらう必要があります。
接骨院では、筋力強化・ストレッチなどの運動療法や、正しい身体の使い方の指導、悪い癖改善のためのアドバイスなど、個々の痛みレベルに合わせたアプローチで、根本的な改善を目指せます。
まとめ
ぎっくり腰は「癖になる」と言われることがありますが、これはリスクの高い状態が改善されていないことや、恐怖回避思考などが絡み合い、再発しやすい状態を作り出してしまうためです。
通常、ぎっくり腰は1週間〜数週間で治ると言われていますが、繰り返すと悪化したり、腰椎椎間板ヘルニアを併発したりするリスクもあります。
ぎっくり腰が再発するのには、何らかの原因があります。
つらい痛みを繰り返さないためにも、痛みの原因を突き止め、それに適した治療を受けることが大切です。
ときわ台駅・上板橋駅から徒歩8分の『ひかる接骨院』では、原因を取り除き、腰痛を改善していくために、一人ひとりの患者様に合わせた施術を行っています。
「ぎっくり腰を起こさないための運動指導を受けたい」「腰痛の原因になる歪みを整えたい」とお考えでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。