「激しい運動をしたわけじゃないのに、なぜか膝が痛む」

「仕事や家庭でストレスを感じると、膝の痛みが強くなる気がする」

「病院で診てもらったら骨には異常がないと言われた」

このように、はっきりとした原因が思い当たらない膝の痛みに悩んでいませんか?

もしかしたら、ストレスが関係しているかもしれません。

この記事では、ストレスが膝の痛みにどのように関係しているのか、その仕組みを分かりやすく解説します。

併せて、セルフケアやストレス以外の膝痛の原因についてもご紹介します。

ぜひ参考にしてください。

ストレスで膝は痛くなる?考えられる3つの理由

睡眠不足でソファに寝転がってあくびをしている女性

ストレスが膝の痛みを引き起こしたり悪化させたりするのには、主に3つの理由が考えられます。

1.自律神経の乱れによる筋肉の緊張

私たちの体には、自分の意思とは関係なく内臓や血管の働きをコントロールする『自律神経』という神経があります。

自律神経には、体を活動的にする交感神経と、リラックスさせる副交感神経の2種類があり、この2つがバランスを取り合うことで健康を維持しているのです。

しかし、強いストレスを感じると交感神経が優位になり、体はリラックスできず、こわばった状態に陥ります。

体のこわばりは筋肉の緊張として現れ、肩がこるのと同じように、膝周りの筋肉も硬くなる可能性があります。

筋肉が硬くなることで血管が圧迫されて血流が悪くなり、痛みを引き起こしやすくなるわけです。

2.ストレスによる生活習慣の乱れ

ストレスは、日々の生活習慣にも影響を及ぼします。

そして生活習慣の乱れが、間接的に膝への負担を高める場合があります。

具体的な生活習慣の乱れは、以下のとおりです。

  • 睡眠不足
  • 食生活の乱れ
  • 運動不足

私たちは寝ている間に、日中の活動で傷ついた体の細胞を修復しています。

しかし、ストレスで寝つきが悪くなるなどして睡眠不足になると、体の回復機能が十分に働かず、筋肉の疲労がたまってしまいます。

また、ストレスから暴飲暴食に走ったり、逆に食欲がなくなったりすると、栄養バランスが偏りがちです。

栄養の偏りは筋肉や軟骨の状態に影響するほか、体重の増加につながり、膝への負担を直接的に増やしてしまうことが考えられます。

さらに、気分が落ち込んで運動不足になると、膝を支える筋力が低下し、関節が不安定になって痛みが出やすくなります。

3.痛みがさらなるストレスを生む悪循環

膝の痛みとストレスは、痛みの悪循環に陥りやすい特徴があります。

膝が痛いという状態は、大きなストレスになります。

痛みで好きな趣味を楽しめなくなったり、外出が億劫になったりすると、気分も落ち込んでしまうでしょう。

その結果、さらにストレスがたまり、筋肉の緊張や生活習慣の乱れにつながって、膝の痛みが悪化するという悪循環が生まれる可能性があります。

悪いループを断ち切るには、痛みの原因とストレスの両方にアプローチすることが大切です。

ストレスによる膝痛のセルフケア

ベッドで眠っている女性

ストレスが膝の痛みに影響している場合、心と体の両方のケアが大切です。

ここでご紹介するものからまずは1つ、自分に合ったものを見つけて実践してみてください。

心身をリラックスさせる(入浴・アロマ)

まずは、心と体をリラックスさせる時間を作りましょう。

おすすめは、ぬるめのお湯での入浴です。

適度なお湯に15分ほどゆっくり浸かると、副交感神経が優位になり、心身の緊張がほぐれます。

血流も良くなるため、筋肉の硬さを和らげるのにも役立ちます。

また、香りを活用するアロマセラピーも一つの選択肢です。

ラベンダーやカモミールなどの香りは、リラックス作用があると言われています。

アロマディフューザーでお部屋に香りを広げたり、お風呂にアロマオイルを数滴垂らしたりして、心地よい空間でリラックスしてみましょう。

認知行動療法を受ける

認知行動療法は、ストレスに上手に対処できるようになることを目指す心理療法の一つです。

ストレスの原因となる考え方や物事の受け取り方のクセに気づき、それをより柔軟なものに変えていく練習をします。

「膝が痛いからもう何もできない」といった考えにとらわれてしまうと、ストレスは増すばかりです。

認知行動療法を通じて、「今日は少し痛みが強いから、ゆっくり休もう」「昨日は少し歩けたから、良くなっている部分もある」というように、事実に基づいた柔軟な考え方ができるように練習をしていきます。

専門のカウンセラーや医療機関で受けることができるため、ストレスを感じやすい方は選択肢の一つとして検討してみるのもよいでしょう。

軽めの運動で血流を促す

痛みがあるときに無理は禁物ですが、体を動かさないでいると、かえって血流が悪くなり、筋力も低下してしまいます。

痛みを感じない範囲で、軽めの運動を取り入れてみましょう。

膝への負担が少ないウォーキングや、浮力によってさらに負担が軽くなる水中ウォーキングなどがおすすめです。

運動には気分転換やストレス発散の効果も期待できます。

気持ち良いと感じるペースで、楽しみながら続けてみてください。

睡眠の質を見直す

質の良い睡眠は、心と体の回復に欠かせません。

深い睡眠がとれないと、筋肉や関節の修復が遅れてしまう可能性があります。

睡眠の質を高めるためには、生活リズムを整えることが基本です。

質の良い睡眠をとるために以下を試してみてください。

  • 就寝・起床時間をなるべく一定にする
  • 寝る前のスマートフォンやパソコンの使用を控える
  • カフェインの摂取は午後に避ける
  • 寝室を暗く、静かで快適な温度に保つ

ストレス以外の膝痛の3つの主な原因

膝痛のリハビリを受けている人

ストレスは膝痛の一因となり得ますが、痛みには別の病気が隠れている可能性の一つとして考えられます。

自己判断はせずに、他の原因も知っておくことが大切です。

中高年の女性に多い変形性膝関節症

変形性膝関節症は、加齢や体重の増加、過去のケガなどが原因で、膝関節のクッションの役割をしている軟骨がすり減り、痛みや炎症が起こる病気です。

とくに中高年の女性に多く見られます。

主な症状には、立ち上がりや歩き始めに膝が痛む、正座ができない、膝に水がたまって腫れる、などがあります。

進行すると膝がO脚のように変形することもあります。

スポーツなどで起こる半月板損傷や靭帯損傷

膝関節の中には、半月板というクッションの役割を果たす軟骨や、関節を安定させる靭帯があります。

スポーツ中に急に方向転換したり、ジャンプの着地で膝をひねったりした際に、これらの組織が傷つくことがあります。

これが半月板損傷や靭帯損傷です。

症状としては、強い痛みや腫れのほか、膝が曲げ伸ばしできなくなるロッキングという状態になることもあります。

膝の内側が痛む鵞足炎

鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側の下のほうにある鵞足と呼ばれる部分に炎症が起きて痛みが出る状態です。

鵞足は、太ももの筋肉とすねの骨をつなぐ腱が集まっている場所です。

ランニングやサイクリング、水泳の平泳ぎなど、膝の曲げ伸ばしを繰り返し行うスポーツをしている人に多く見られます。

膝の内側を押すと痛みがあったり、運動中に痛みが出たりするのが特徴です。

膝の痛みを悪化させないための方法

膝の痛みがつらく、膝にサポーターを巻いているシニアの足元

原因が何であれ、膝の痛みを抱えている場合は、日常生活での少しの工夫が痛みの悪化を防ぎ、症状の改善につながります。

ストレッチで膝周りの筋肉の柔軟性を保つ

膝周りの筋肉が硬くなっていると、関節への負担が大きくなります。

とくに、太ももの前側・後側、そしてふくらはぎの筋肉の柔軟性を保つことが大切です。

お風呂上がりなど、体が温まっているときにストレッチを行うのがおすすめです。

「痛いけど気持ちいい」と感じる程度に、ゆっくりと呼吸をしながら20~30秒ほど伸ばしましょう。

ただし、痛みが強いときは無理に行わないでください。

膝に負担をかけない正しい姿勢と動作を意識する

日頃の姿勢や動作を見直すことも、膝を守るために大切です。

猫背で歩いたり、長時間同じ姿勢で座り続けたりすることは、膝への負担を増やします。

背筋を伸ばして正しい姿勢を意識する、デスクワークの合間に立ち上がって少し歩く、重い荷物は膝を曲げて腰を落としてから持つ、といったことを心がけましょう。

必要に応じてサポーターやテーピングを活用する

膝に不安定さを感じる場合や、運動時に痛みが出やすい場合は、サポーターやテーピングを利用することも一つの方法です。

サポーターやテーピングは、膝関節の動きを安定させ、筋肉の働きを助けることができます。

装着することで安心感が得られ、痛みの軽減につながることもあります。

ドラッグストアなどで購入できますが、種類が多いため、どれを選べばよいか迷う場合は専門家に相談しましょう。

膝を支える筋力をつける

膝周りの筋肉、とくに太ももの前側にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、膝にかかる衝撃を吸収する天然のサポーターのような役割を果たしています。

この筋肉を鍛えることで、膝関節が安定し、痛みが出にくくなります。

椅子に座った状態で、片方の足をゆっくりと床と平行になるまで持ち上げ、数秒間キープしてから下ろす、といった簡単な運動から始めてみましょう。

膝の痛みが続く場合は整形外科や接骨院へ相談を

接骨院で膝の痛みの施術を受けている女性

セルフケアを試しても痛みが改善しない、日に日に痛みが強くなる、膝が腫れて熱を持っている、などの症状がある場合はストレス以外が原因である可能性があります。

我慢せずに専門家に相談してください。

まずは整形外科を受診し、医師による診察やレントゲン・MRIといった画像検査などで膝の状態を詳しく調べてもらいましょう。

症状に合った適切な治療法(薬物療法、リハビリテーション、注射など)を提案してもらえます。

一方で、検査では異常が見つからなかったものの痛みが続く場合は、接骨院への通院がおすすめです。

接骨院では、手技による施術や運動指導などを通じて、痛みの元にアプローチしていきます。

いずれにせよ、自己判断で痛みを長期間放置しないことが重要です。

まとめ

思い当たる原因のない膝の痛みは、ストレスが関係している可能性があります。

ストレスによる自律神経の乱れや生活習慣の悪化が、筋肉の緊張や血行不良を招き、痛みを引き起こしているケースです。

まずはリラックスし、生活習慣を見直すなどのセルフケアから始めてみましょう。

しかし、膝の痛みには変形性膝関節症などの病気が隠れていることもあります。

痛みが続いたり、強くなったりするようであれば決して無理をせず、早めに専門家へ相談することが大切です。

ひかる接骨院では丁寧な問診と検査を通じて、なぜ痛いのか本当の原因を追求します。

もしセルフケアを続けても痛みが改善せず、根本的な原因を知りたいと考えている方はぜひ、当院にご相談ください。